はじめてのエッセー「ウドウロク」（新潮社）を出版したのが、10年前。45歳の女性である有働由美子自身の経験や思いを赤裸々につづり、話題を呼んだ。
当時、メインキャスターを務めていたNHKの情報番組「あさイチ」は、同年代の女性がターゲット層だった。扱う更年期やセックスレスといった話題は「自分が当事者だった」。だからこそ本音を打ち明ける姿が、〝らしさ〟として生かされていた。「何を言っても受け入れられた感覚がありました。『はしたない』という声もありましたけれども」
それからNHK退職や、日テレ系のニュース番組「news zero」キャスターを経た、55歳の秋。ニュース・情報番組「有働Times（タイムズ）」（朝日系、日曜夜8時56分）で、メインキャスターを務めることになった。
「まったく新しい創造的なニ…
